大正14年創業以来、約80年にわたり、市民に親しまれてきたサッポロビール埼玉工場が平成15年に閉鎖されました。この工場跡地にリボンシティが生まれ、「まち歩きが楽しい新しい都市空間の実現」を開発方針として、大型ショッピングセンターや住宅街区のほか、近隣公園(現在、並木元町公園通称:アートパーク)などが建設されました。
緑の木々や芝生、噴水を有するこの公園内にサッポロビール株式会社から建物の寄贈を受け、川口市立アートギャラリー・アトリアが誕生しました。広く張り出したウッドデッキを持つ、集成材を利用した木構造の平屋づくり(一部2階)です。人とアートが自然のひろがりのなかでふれあうよう設計されました。サッポロビール工場の土台を支えた松杭がギャラリーの床材として再利用されています。
「アトリア」とは、アート、アトリエ、リリア※に由来する造語であり、施設が美術活動をとおした市民の憩いの場となるようにとの願いが込められたものです。平成17年8月に名称を募集。全国46都道府県から寄せられた1649通(市内からは799通)の応募のなかから厳正なる審査の結果「アトリア」が愛称として採用されました。
※川口総合文化センターの名称「リリア」を指します。